苦手な人ほど情報ほしいよね

私の勤めている会社で、会社の風土を改革しようという動きがある。それにちなんで他の部署の人達の話を聞くというミッションが私には課せられている。

 

ある女性の事務員さんが話したことがタイヘン興味深く、考えさせられるものがあった。

 

 

その女性が務める事務所内にテレビがあるのだが、ある男性社員が視聴したあとにテレビを着けると、必ずテレビの音量が0になっているという。

 

 

事務員さんはその後に観ようとするとき、必ず音量を上げなくてはいけなくて、とても面倒くさかったとのこと。

 

 

それが何度も繰り返されるうちに、なんでそんなことするんだ?人に聞かれてはいけないものでも観ているのか?めんどくさいんですけどー!っとずっとモヤモヤした状態だったらしい。

 

 

そんなものすぐに聞けばいいじゃないか、と思われるが、そこが問題でその男性社員の仕事ぶりに対し、事務員さんはあまり良い感情を持っておらず、あまり会話もしなかったらしい。

 

 

 

そんな状態が2年も続き、もう我慢できなくなってしまった事務員さんが勇気を出して聞いてみたところ、その理由は実に単純で意外なものだった。

 

 

男性社員はオーディオいじりが趣味の方で、オーディオの電源を切るときは、余計な電気の負荷をかけないために音量を0にして切るのが当たり前なんだそうだ。そのクセでテレビも同じようにして消していたという。

 

 

たったそれだけのことだった。

 

 

たったそれだけのことを聞くのに2年もかかった。そしてその事に対して、勝手に相手が良からぬことをしているからだと決めつけ、さらに相手の印象を勝手に悪くしていた。

 

 

実にもったいない時間を過ごしたと思う。

 

 

確かに男性社員はあまり仕事ができるタイプではないが、決してだらしない人ではなかった。

 

 

人とのコミュニケーションは難しい。でもコミュニケーションを取らなかった場合のリスクも大きい。それが少し苦手な相手だとさらに傷は深くなる。

 

 

今回の教訓は、勝手に相手をこうだと決めつけたこと。そして、きちんと話をしなかったこと。

 

 

苦手な相手ほどよく知る必要があると感じたお話でした。